ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉
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パレスチナをはじめとする中東地域の動きに注目し、さまざまな文化や歴史的背景を持ちながら平和的で対等な共存を求めるこの地の人々とつながっていくことを目指します。
by midan_filastine
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「イスラエルは占領とガザ侵攻をやめろ!」実行委員会
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2009年 10月 28日
12月6日シンポジウム <危機>のネットワーク・治安管理/安全保障から日本とイスラエルを考える
お待たせしました!
ミーダーンの次回の企画の詳細が決まりました。

=======================
<危機>のネットワーク
治安管理/安全保障から日本とイスラエルを考える
=======================

■日時
12月6日(日)14時~17時30分(開場13時30分)

■場所
在日韓国YMCA 9階ホール 
(東京都千代田区猿楽町2−5−5/JR水道橋駅より徒歩6分、地下鉄神
保町駅より徒歩7分)
地図 http://www.ymcajapan.org/ayc/jp/

■資料代 800円

■問題提起
○イスラエルの対東アジア政策を考える 
臼杵陽(中東現代史/日本女子大学文学部教員)

○イスラエル化する日本? 監視国家体制のグローバル化 
小倉利丸(現代資本主義論/富山大学教員)

○核政策から見るアメリカと日本・イスラエルの関係
野間伸次(アムネスティひろしまグループ)

■企画の趣旨
軍事力による建国と占領政策のなかで危機管理先進国となったイスラエルにとって、「9・11」後の世界的な管理・監視体制の進行は、強力な追い風でした。日本においても「安全・安心まちづくり条例」が全国で制定され、防犯の大義名分のもとに人権侵害や外国人差別の正当化が進んでいます。
いっぽう、長年イスラエルの核保有を黙認してきたにもかかわらず、イランやシリアに「核開発」の疑惑をかけて来たアメリカで、「核廃絶」を唱えるオバマ大統領が登場しました。外交上のバランスを失ったイスラエルの核政策・安全保障政策がどの方向へ進むのか、決して楽観は許されません。被爆国でありながらアメリカの「核の傘」に入り、「北朝鮮の脅威」を利用した核武装論が公然とまかり通る日本についても同様のことが言えます。
たがいに位置する地域の中で孤立しながら、アメリカとの二国間関係に大きく頼ってきたイスラエルと日本。両国の治安管理/安全保障政策を検証することで、イスラエルと日本とを同時に問い直す視角が見い出されるのではないでしょうか。


■主催
ミーダーン<パレスチナ・対話のための広場>
[郵便物送付先]
〒162-0823 東京都新宿区神楽河岸1 - 1
東京ボランティア・市民活動センター メールボックスNo.114
[メールアドレス]midan.filastine@gmail.com
[URL]
 http://midan2006.web.fc2.com/
 http://midan.exblog.jp/
[郵便振替口座]00160-9-353912(口座名義:ミーダーン)



# by midan_filastine | 2009-10-28 04:04 | お誘い・ご案内

2009年 05月 22日
【5/31】スピークアウト for アクション:イスラエルを変えるために
<ビラ表面>http://nooccupation.web.fc2.com/pdf/bill090531a.pdf
<ビラ裏面>http://nooccupation.web.fc2.com/pdf/bill090531b.pdf

■日時:5月31日(日)13:30 開始(13:00開場)

■場所:在日本韓国YMCA (千代田区猿楽町2−5−5/
JR水道橋駅徒歩6分、御茶ノ水駅徒歩9分、地下鉄神保町駅徒歩7分)
http://www.ymcajapan.org/ayc/jp/map1.htm

■参加費(資料代):800円

■タイムテーブル:
13:00 開場
13:30〜15:00 シンポジウム
15:15〜17:15 分科会
17:30〜18:30 全体会

■シンポジウム:ガザ侵攻が明らかにしたもの
○パネラー
板垣雄三(東京経済大学名誉教授)
東澤靖(弁護士/明治学院大学法科大学院教授)
役重善洋(パレスチナの平和を考える会)
山崎久隆(たんぽぽ舍/劣化ウラン研究会)

■分科会
◎分科会1 イスラエル製品/関連企業をボイコットする
報告:役重善洋(パレスチナの平和を考える会)+実行委
イスラエルの政策を変えさせるために、世界のどこに住んでいようと、そ
こでの生活の中から取り組める手段としてのボイコット。誰もが実行可能
な、直接的な意思表示だ。どんな製品/企業が、どういう理由で対象とな
るのか、どんな方法があるのか。これまでのボイコット運動から学べるこ
とは? 議論を通じて、さまざまなことが見えてくるだろう。

◎分科会2 イスラエルの武器生産・取引・使用の実態を明らかにする

報告:山崎久隆(たんぽぽ舍/劣化ウラン研究会)
ガザへの細々とした「武器密輸」が報道される一方で、イスラエルの公然
たる武器/兵器生産や輸出が、ほとんど報道されていないってどういうこ
と? アメリカの最大の武器輸入国であり、中国や南米への武器供給国で
もあるイスラエル。今回問題になった白リン弾の使用実態など、イスラエ
ルの戦争犯罪を具体的にあぶり出し、抗議/非難してゆこう。

◎分科会3 指導者たちの戦争犯罪を裁かせる
報告:寺中誠(アムネスティインターナショナル・ジャパン事務局長)+
実行委
イスラエルによる、あの惨い殺りく。放置してしまえば、それが「許され
る」行為だということになってしまう。ガザ侵攻を押し進めたイスラエル
の指導者たちを裁き、国際法の下に明白に犯罪として名指しされる必要が
ある。2003年に設置された国際刑事裁判所への案件付託は、国際的に声が
高まれば実現可能なものだ。ではどうやって声を上げる?

◎分科会4 「歴史事実」の確認からはじめよう
報告:実行委+コメント:板垣雄三(東京経済大学名誉教授)
外務省のホームページを見ると、イスラエルがパレスチナを占領している
という事実が書かれていない。まるでイスラエルとパレスチナが「対等に
」対立しているような書きぶりだ。こんな例は枚挙に暇がない。そもそも
イスラエルの建国の経緯からして問題だ。もう一度歴史の事実を確認しな
がら、日本の報道や公式文書のおかしさにどんどんケチをつけよう。

■本イベントの趣旨と目的
ガザへの侵攻で1300人あまりのパレスチナ人を殺りくしたイスラエル。長
年パレスチナ占領を続け、パレスチナの消滅さえ目論んでいるように見え
るこの国が根本的にその政策を改めない限り、この地における問題はいつ
までも解決しないままでしょう。
「スピークアウト&デモ:イスラエルは占領とガザ侵攻をやめろ!」をは
じめとする抗議行動のさなか、私たちは「今こそイスラエルに対するボイ
コットが必要だ」という声をあちこちで耳にしました。2003年以来、パレ
スチナの諸団体がイスラエルに対する「BDS(ボイコット/資本引き上げ
/経済制裁)」を呼びかけてきましたが、日本国内ではなかなか具体的な
運動のかたちにできないままでした。しかしもはや、こうした呼びかけに
対して沈黙を決め込むことは許されないのだということを、私たちはガザ
侵攻という最悪の事態によって思い知らされました。
イスラエルの占領政策をやめさせ、パレスチナ人との共存に向かわせるこ
と。そのためにさまざまな立場の人たちが知恵やアイデアを出し合い、こ
れまでの経験を共有し、今後の取り組みへの力としましょう。そのための
足がかりの場として、私たちは4人のパネラーによるシンポジウムに加え
、4つの分科会を企画しました。

■主催:「イスラエルは占領とガザ侵攻をやめろ!」実行委員会

※ 2008年12月27日に始まったイスラエルによるガザ侵攻に抗議し、2009
年1月11日に「スピークアウト&デモ:イスラエルは占領とガザ侵攻をや
めろ!」を企画・実行した有志です。イスラエルの政策を変えるためのキ
ャンペーンに取り組み、さまざまな方法を提案します。

■連絡先
メールアドレス: speakout.demo@gmail.com
ウェブサイト: http://nooccupation.web.fc2.com/

郵便物送付:〒162-0823東京都新宿区神楽河岸1 -1
東京ボランティア・市民活動センター メールボックスNo.114 ミーダー
ン <パレスチナ・対話のための広場>気付
電話:090-6498-6448

# by midan_filastine | 2009-05-22 23:28 | お誘い・ご案内

2009年 03月 31日
【連続セミナー・第6回】 パレスチナ難民の法的地位と選択権
=============================================
    連続セミナー・<ナクバ60年>を問う(全6回)

   【第6回=最終回】 パレスチナ難民の法的地位と選択権
             ─ 現実をふまえた展望を考える

          問題提起:錦田愛子+板垣雄三

     主催◎ミーダーン<パレスチナ・対話のための広場>
=============================================

■問題提起:
錦田愛子(中東地域研究/東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
板垣雄三(西洋史・中東地域研究/東京大学名誉教授)

■日時:4月25日(土)18時開場・18時15分開始(21時終了予定)

■場所:文京シビックセンター区民会議室4階ホール  
 [所在地]文京区春日1ー16 ー 21
 [地図]
http://www.city.bunkyo.lg.jpsosiki_busyo_shisetsukanri_shisetsu_civic.html
 [交通]東京メトロ丸の内線・南北線後楽園駅徒歩 1 分
     都営地下鉄三田線・大江戸線春日駅徒歩1 分
     JR総武線水道橋駅徒歩8分

■参加費:800円

イスラエル国家のあり方が根本的に変貌をとげ、パレスチナの地で複数
の民族が対等に共存する。例えばそのような希望は手放さないが、他方、
限りある一生をできるだけ「まし」なものとして生きたいと、誰もが思
うようにパレスチナ人も思うだろう。

ホスト国におけるパレスチナ難民の地位、国籍取得の可能性、移動する
際に起こる問題等々を、民族全体の獲得目標との距離からだけではなく、
パレスチナ人一人一人にとっての自己決定権の観点から検討する。

そしてパレスチナ人にひたすら後退を強いるような「現実的思考」とは
違う〈現実〉を把握する可能性について考えたい。

───────────────────────────────

主催  ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉

郵便物送付先 〒162-0823
 東京都新宿区神楽河岸1 - 1 東京ボランティア・市民活動センター
 メールボックスNo.114
メールアドレス  midan_filastine@excite.co.jp
Webアドレス   http://midan.exblog.jp/
郵便振替  口座番号:00160-9-353912[口座名義:ミーダーン]
───────────────────────────────


【セミナー呼びかけ】===============================

 今年2008年はイスラエル建国によってパレスチナ社会 が崩壊し、パレ
スチナ人が難民化された大災厄〈ナクバ〉から60年目の年 です。パレス
チナを取り巻く状況と抵抗運動のあり方が劇的な変化を遂げたこの歳月
をふり返るとき、そしてこの地における出来事が世界全体と関わりをも
つことがかつてないほど明らかにされている現状に思い至るとき、この
〈ナクバ60年〉が単なる回顧や一区切りとして切り縮められてしまって
はならず、問題を共有しうる領域を広げるための〈窓〉として真に生かさ
れなくてはならないと感じます。
 人権や民族自決といった普遍的に依拠しうる概念が これほどないがし
ろにされ無力化されたパレスチナという場所にあっては、さまざまな立場
の人々の活動/研究領域における経験知が共有され、多様な方法が蓄積・
共有されることが必要です。その努力の表現として私たちミーダーン〈パ
レスチナ・対話のための広場〉は、できるだけ多様な視点からの問題提起
を受けとり、持続的に討論をする機会をもつことを選びました。参加され
る方それぞれによって〈広場〉が続けられ、至るところに拡散されること
を願っています。

【全6回の内容と日程】=============================

第1回 6月21日(土)※終了しました
パレスチナの民族浄化と国際法
臼杵陽(中東現代史/日本女子大学文学部教授)
阿部浩己(国際人権法/神奈川大学法科大学院教授)

第2回 8月16日(土)※終了しました
占領のノーマライゼーションと中東の分断
早尾貴紀(社会思想史/東京経済大学非常勤講師)
酒井啓子(イラク政治研究/東京外国語大学大学院地域文化研究科教授)

第3回 10月18日(土)※終了しました
ヨルダン渓谷問題から日本のODA援助政策を問う
土井敏邦(フリージャーナリスト)
平山健太郎(元NHK解説委員)
越田清和(国際協力論/さっぽろ自由学校「遊」)

第4回 12月20日(土) ※終了しました
アラファート時代と自治政府─抵抗/権力の課題に向き合う
奈良本英佑(中東現代史/法政大学経済学部教員)
太田昌国(民族問題・ラテンアメリカ研究/現代企画室)

第5回 2009年2月28日(土)※終了しました
アパルトヘイトの経験とイスラエル/パレスチナ
峯陽一(アフリカ地域研究/大阪大学人間科学研究科准教授)
鵜飼哲(フランス文学・思想/一橋大学言語社会研究科教授)

第6回 2009年4月25日(土)※次回です!!
パレスチナ難民の法的地位と選択権 ─ 現実をふまえた展望を考える
錦田愛子(中東地域研究/東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究
所)
板垣雄三(西洋史・中東地域研究/東京大学名誉教授)

# by midan_filastine | 2009-03-31 22:18 | お誘い・ご案内

2009年 03月 27日
【報告】ガザが語る、パレスチナの将来ーー イスラエルによる占領を読み解く
 ロイ氏の講演は、まずパレスチナ、とりわけガザという地域の歴史的コンテクストを、具体的な数値と共に検討することから始められた。そこでは特に、2000年の第二次インティファーダ以降の最近8年間にパレスチナ社会が被った被害は、実は1948年のナクバや67年の中東戦争後に始まる「占領」よりも大きな喪失・分断を伴うものだったという、一般にはほとんど伝わっていない事実の確認に重きが置かれていた。
 占領によってただでさえイスラエルに依存させられていたガザ/ヨルダン川西岸の経済は、本来はそこからの脱却を見込んで合意されたはずのオスロ合意後の低開発(de-development=開発阻害)プロセスによって、より脆弱な、従属的なものに変えられていった。その一つの必然的な帰結としての2000年第二次インティファーダ、そして2001年<9.11>以降、対テロリズムの名目と共に強化されていった分断と封じ込めの数年間において、さらに坂道を転げるように弱体化していったパレスチナ社会。昨年末~年頭のガザ侵攻に先立ってあったのは、そうした知られざる破滅的状況だった。

 こうした中、パレスチナを取り巻く状況にも大きなパラダイム・シフトが訪れたことをロイ氏は指摘している。
 その一つは、1993年のオスロ合意まで、そしてオスロ和平プロセスの進行していた期間(93-99年)には、「占領と和平は両立しない」という認識が、国際社会はもちろん、イスラエルの一般的な人々の間でさえ、まがりなりにも存在していた。しかし今、占領/入植地によって生じる利益に結びつくイスラエル人の数が増え、そこをいかにイスラエルに統合するかという議論が当然のものとされている。ヨルダン川西岸地区はもはや「占領地」というより、自国の延長としてイスラエルの主権を押し付ける対象になってしまった。
 この錯誤を、パレスチナ支援に関わる援助国も共有している。国際法の関わる、政治的・制度的課題であるはずの「占領」というタームで考えることが放棄され、隔離壁や検問所がひしめく、パレスチナ人の領土の分断・細分化に疑念を差し挟むことが稀になって久しい。

 そのように、パレスチナの国家主権を築く方向をひたすら遠ざけながら、いざ「戦争」が起きた際には、2つの勢力の間の国境紛争を調停するという形式的な努力が繰り返される。同時に、破壊を被った側への人道援助が提起されるが、ガザの軍事封鎖に対しては、これを解消しようとする「人道的な」動きは一切起こさない。人口140万人のうち、110万人以上が国際食糧援助に頼らざるを得ない状況にまで追い詰められていたのに、これを人道的に解決する見通しが立てられなかったのが国際社会の現実なのだった。

 ロイ氏はこの部分をもう少し深く掘り下げている。イスラエルは西岸地区に対しては経済生活を弱体化させ、従属させるという狙いが主軸であるのに対し、ガザ地区に対してはこの封鎖政策を通じて明らかになったように、経済という概念を除去するほどの無力化を狙っている。これも一つのパラダイム・シフトである、と。
 ガザは昔も今も変わらず、占領に対する最も熾烈な抵抗拠点であり続けていることに加え、ハマースが選挙で勝利して実権を握った。そのことを受けてイスラエルの側に、パレスチナ人を敵対的な「侵入者」と人道的な救済対象に二分化しながら飲み込み、自分達の主権の正当性を高めようとする狙いが強まっている。これは西岸とガザに対する対処の違いでもあり、同じ西岸の中でも、少数のそこそこやっていける地域の者たちと絶望的な生活を強いられる者たち、その両者が分断され、排除し合うような形でしか関われないようにコントロールするという政策の中に、その意志を見ることができる。そして国際社会(主要支援国)の動きも、結局はそれに歩調を合わせている。

 ハマースは一般に思われている「強硬」姿勢のイメージの一方で、実はイスラエルと二国家解決で妥協する意志がある。これはイスラエルの諜報機関でさえ報告していることで、イスラエル政府が把握していないはずがない。
 今度の侵攻にしても、イスラエルがガザの封鎖をやめさえすれば、ガザからのロケット攻撃はたやすく阻止できた、それもイスラエルは知っていた。にもかかわらず軍事侵攻を行なったのは、ハマースともテロとも関係がない。イスラエルが砕きたかったのはパレスチナ人の抵抗の心そのものであり、一片の領土も返還するつもりはないというメッセージを、そこに叩きつけるためであった、とロイ氏は見ている。

 このような状況で、ガザは今も人道援助あるいは「復興」の対象になっているが、一体何を「復興」しようと言うのか?──緊急の人道援助を別として、第一のアジェンダは空しいパレスチナの「建国」ではなく、「占領の停止」であるということ、占領が終わらなければどんな変化も発展も無意味であることが周知のものとなる、そのようなパラダイム・シフトこそが必須である、とロイ氏は訴え、講演を締めくくった。


 次にジャーナリスト小田切拓氏による、ガザの最新ビデオ・リポートの一部が紹介された。
 すさまじい廃墟の絵を映しながら、小田切氏は、それでも今回の攻撃は物理的な全面的破壊というのではなく、むしろ次にどこに爆弾が落ちるか分からない、誰がどこから撃たれるかわからないという恐怖を、広範な住民に均等に味合わせることが目的のロシアン・ルーレットのようなものだった、と解説。ただし、これまでガザにおいては姿の見えない場所からの攻撃を主としていたイ軍の兵士が、堂々と顔を見せながら住宅地に侵入し、家に上がりこみ、テロリストの疑いのある者を引きずり出して、家人の見ている前で銃殺するという行為に及んでいる。これらはロイ氏が指摘する、西岸に対するのとは違う、イスラエルのガザへの敵愾心を裏付けているようだった。


 その後の質疑応答は、会場から質問用紙に記入してもらった集めたものを司会が整理してロイ氏に尋ねる形で進められた。
 研究動機や研究履歴についての質問に対しては、ロイ氏は西岸・ガザ地区に入っていったときの感想や被占領下のパレスチナ人と接した体験などを語り、当時ユダヤ人として占領問題に取り組む人間が極めて稀であったこと、しかし近年は状況がだいぶ変わりつつあり、欧米のユダヤ人やイスラエルのユダヤ人にも具体的で継続的な占領批判の運動が広がっていることを強調していた。
 「一国家案か二国家案かという議論があるが、どちらがより現実的な解決策なのか?」という質問に対しては、まずはオスロ和平プロセスによってこそ、パレスチナ国家の独立による二国家解決策が不可能なものにされてきたという事実に立脚することの重要性を、ロイ氏は改めて指摘した。占領下で完全に社会経済の基盤が根本的に破壊されてきたという事実に向き合わずに、一国家か二国家かという問いに焦点を当てるのは、真の問題から眼を背けることになる、と。
 国際援助がイスラエルの占領を助長する構造になっている現状で、各人に何ができるのかという問いに対しては、ロイ氏は、実のところ占領を裏付ける基本的データが公然と存在しておりアクセスできる以上、あとは異議を発し占領を問いつづけること、アメリカで日本でイスラエルで、それぞれがメディアや議員や公的機関に対して要望や抗議を書くことによって、彼らを教育し、主流の言説に影響力を行使することが重要である、と訴えた。

(文責:斉藤)

# by midan_filastine | 2009-03-27 10:46 | レポート

2009年 03月 05日
ガザが語る、パレスチナの将来ーー イスラエルによる占領を読み解く









[講演]サラ・ロイ(ハーバード大学中東研究所上級研究員)
[対談]サラ・ロイ+小田切拓(ジャーナリスト)

「こちらは雨です。テント生活の人は大変でしょう」(ガザで取
材中の小田切拓氏より)。
 
 無惨にも焼きつくされ、バラバラにされた1300以上の遺体を
残してひとまず「停戦」となったガザ侵攻は、治療の困難な重い
傷や声も出せないほどのショックを抱えたガザの人々を、さら地
とぬかるみの中に置き去りにしました。和平プロセスの破綻はす
でに明らかではあったものの、今回の事態は、この地の混迷をさ
らに取り返しのつかない段階へと追いやってしまいました。
 
 しかしこの「混迷」とは、決して原因が名指し出来ない複雑な
問題でも、ましてや長年の憎悪と暴力による応酬の結果などでも
なく、1967年以来、40年以上にもわたるイスラエルの占領政策
のなかで着々と積み上げられて来たものです。そして、その「占
領政策」とは、解きほぐせばどれも具体的な事例やプロセスとし
て指摘され、被占領地の住民がこうむった具体的な被害や苦しみ
として目撃されうるものです。そしてイスラエルによる占領は、
ただ40年という年月を重ねて来たのではなく、パレスチナ人の
抵抗運動が巧みに利用されながら、イスラエルの世界的立場や政
治経済的状況の変化のなかで再定義され続けました。とりわけ
「オスロ合意」は、イスラエルが被占領地を支配し利用する手法
を変容させ、被占領地を完全に自立不能な状態へと陥れた上で吸
収する方向にシフトしてゆく重大な転換点でした。
 
 このたび私たちは、ガザに滞在しながら長年フィールドワーク
を行い、被占領地の社会経済的構造分析に関して高い業績を上げ
て来たサラ・ロイ氏を迎え、講演と対話の機会をもつこととなり
ました。ロイ氏はまた、ホロコーストのサバイバーを両親にも
ち、ユダヤ性を根本的に問う作業を媒介としつつ占領を批判し、
パレスチナ人との共生を訴えて来た人でもあります。ロイ氏の対
談相手として、被占領地やイスラエル、アメリカ等での取材を精
力的に行い、とりわけパレスチナ/イスラエルへの経済援助に関
して先鋭な問題提起を行って来た、小田切拓氏を迎えます。
 
 この希有な機会を有意義なものとするために、この地における
事態に注目し続けようとする方々の参加を広く呼びかけます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[日付]
2009年3月7日(土)

[タイムテーブル]
開場/受付開始:15時   
第一部 サラ・ロイ講演:15時30分〜
第二部 サラ・ロイ&小田切拓対談:18時〜
(20時終了予定)

[場所]
東京麻布台セミナーハウス大会議室
■住所:〒106-0041 東京都港区麻布台1-11-5
大阪経済法科大学 東京麻布台セミナーハウス
■アクセス:東京メトロ日比谷線「神谷町」駅1番出口から歩5分
■地図:下記URL
http://www.keiho-u.ac.jp/research/asia-pacific/access.html

[参加費]
1000円

[略歴]
■サラ・ロイ(Sara Roy):1955年アメリカ生まれ。 第二次大
戦中のナチスによる強制収容所から生還しアメリカに移住したユダ
ヤ人を両親にもつ。パレスチナ/イスラエル問題、とりわけイスラ
エルによるガザ地区の占領・低開発問題について政治経済学的観点
から研究を深めており、二冊の主著はガザ地区について考えるうえ
で必読書。またジェンダーやイスラームの観点からの研究も進めて
おり、ハマースについての研究書も近刊予定。ハーバード大学中東
研究所上級研究員。
主著:The Gaza Strip: The Political Economy of De-
Development,Institute for Palestine Studies, 1995 / 2nd ed.
2001
Failing Peace:Gaza And the Palestinian-Israeli Conflict, Pluto
Press, 2006
日本語訳としては、「ホロコーストとともに生きる——ホロコース
ト・サヴァイヴァーの子供の旅路」(岡真理訳、『みすず』2005
年3月号=原文は上記Failing Peaceに収録)がある。

■小田切拓:1968年生まれ。パレスチナ/イスラエル問題を専門
とするジャーナリスト。報道番組制作に携わったのちフリーとな
り、頻繁に現地訪問・滞在を重ね(今回のイスラエルによる侵攻の
直後にもガザ地区に入り取材)、とくに、ガザ地区、隔離壁、経済
援助の問題を掘り下げている。TBSやNHKなどで取材映 像が放送
されているほか、月刊誌や週刊誌に、鋭く切り込む分析的な記事を
発表している。最近の記事に、「「和平」プロセスが、平和を遠ざ
ける」(『世界』2008年10月号)や「シオニストがエ ルサレムか
ら逃げていく」(『週刊金曜日』2009年1月16日号)などがあ
る。

[主催]
ミーダーン<パレスチナ・対話のための広場>
東京大学グローバルCOE「共生のための国際哲学教育研究センター」

[連絡先]
ミーダーン<パレスチナ・対話のための広場>
■郵便物送付先:
〒162-0823 東京都新宿区神楽河岸1 - 1
東京ボランティア・市民活動センター メールボックスNo.114
■メールアドレス:midan.filastine@gmail.com
■URL:http://midan.exblog.jp/ 
■TEL:090-6498-6448
■郵便振替口座:00160-9-353912(口座名義:ミーダーン)




Tags:ガザ 被占領地 サラ・ロイ 
# by midan_filastine | 2009-03-05 00:00 | お誘い・ご案内

2009年 03月 03日
【報告】2月28日 連続セミナー第五回 ポスト・アパルトヘイトの経験とイスラエル/パレスチナ
峯陽一(アフリカ地域研究/大阪大学人間科学研究科准教授)
鵜飼哲(フランス文学・思想/一橋大学言語社会研究科教授)

 二人の講師のうち、峯氏の講義からセミナーは始められた。
 峯氏はまず南アのアパルトヘイトの歴史を概括し、その中でイスラエル/パレスチナ問題との共通点をあぶり出すとともに、背景や抑圧の手法、国際社会の反応、そしてもちろん南アについては「解放」に至る最終局面までを含めて、両者の違いについて述べた。そして、それらの違いをふまえた上で、なお両者には構造上の共通点があり、同時代の闘争として汲み取るべき教訓があることも同時に確認した。とりわけ、人種別のタウンシップによる労働力の搾取、バンツースタンという被抑圧者の領域的共同体を擬似独立国家として温存する手法などは、現在に至るイスラエルの占領政策、及び「二国家分離」の真の狙いをも浮かび上がらせる側面を大いに有している。
 続いて峯氏は、南アとイスラエルの歴史的関係の変遷について解説。一般に知られるような協力関係が築かれる以前、ナチズムの延長たるアパルトヘイトの論理にイスラエルが嫌悪を示していたこと、そうしたイスラエルの態度の偽善性に南アの白人政権は憤慨していたこと、しかし1967年以降、アフリカ諸国を味方につけることに失敗したイスラエルは南アに本格的に接近していった、という曲折などが説明された。一方、南ア国内のユダヤ人の動向として、強力なシオニズム運動の存在とともに、南ア共産党の党員を中心に、自国のアパルトヘイト体制との共通性ゆえにイスラエルを根底から批判する人々が存在していたことも紹介された。

 もう一人の講師の鵜飼氏もまた、自身の南ア問題との出会いから日本社会の位置を示唆するとともに、南アとイスラエルの共通点と相違点を、歴史的類比と政治的類比の観点から考察し、今後の課題を提起した。
 とりわけ政治的類比から将来への道筋を考える時、南アのアパルトヘイト撤廃においては国連政治が有効に機能したのに対し、イスラエルに対しては(その建国の時点から)失敗のくり返し、という事実がある。かといって、今後の国連や国際司法機関の役割について、パレスチナ解放に向けて運動する側の市民として頭から退けるわけにはいかない、という視点が示された。
 また歴史的類比をよく理解して、イスラエル=ナチといった粗雑な政治的類比に頼らない姿勢も、私たち外の人間であるからこそ、必要であると訴えた。これは、結局のところ南アはその少数派の白人たちの間ですら一枚岩ではなかったという峯氏の話とも、イスラエル人の内部にも様々な立場(分裂)があるという参加者からの問題提起とも、響き合うもののように感じられた。
 参加者の質疑を通じては、鵜飼氏はさらに、イスラエルに対するボイコット・キャンペーンが南アに対して成功したと同じ経済的・実態的な打撃を与えることは期待するべきでないが、運動の大衆化を通じてイスラエルを支える政治経済のネットワークを可視化することはできるだろうと指摘した。

 峯氏もまた参加者の質問に答える形で、南アの「解放」後の現状について解説を付け加えた。新自由主義の流れに乗ったこの年月に、貧富の格差が広がり、階級対立が先鋭化していることを指摘。ポスト・アパルトヘイトにおいても、別の革命が必要とされていること、それは結局パレスチナでも南アでも、今の不動と思える現実とは違う未来を想像する力、カウンター・ファクチュアルな思考の重要性を確認して、セミナーは終わった。


# by midan_filastine | 2009-03-03 19:00 | レポート

2009年 02月 13日
連続セミナー・<ナクバ60年を問う>第五回「ポスト・アパルトヘイトの経験とイスラエル/パレスチナ」
ポスト・アパルトヘイトの経験とイスラエル/パレスチナ

峯陽一(アフリカ地域研究/大阪大学人間科学研究科准教授)
鵜飼哲(フランス文学・思想/一橋大学言語社会研究科教授)

日時■  2月28日(土)
   18時開場・18時15分開始(21時終了予定)
場所■ 文京シビックセンター 区民会議室4階ホール(文京区春日1−16− 21)

イスラエルによるアパルトヘイト(人種隔離)政策は、現在ヨルダン川西岸地区を縦横に分断する隔離壁の建設以前から、占領地に、そしてイスラエル国家内部に厳然と存在していた。隔離を支える思想、移民から成る支配者の文化、周辺地域との関係を含め、かつての南アフリカのアパルトヘイトとの共通性をもつ半面、解消へと至る道は南ア以上に困難であろうということが、多くの専門家によって指摘されている。では「ポスト・アパルトヘイト」に向けて、学び得るものは何も残されていないのだろうか。現在の南アにおける歴史教育や「和解」の問題についても参照項としながら、なお可能性を検討する。
# by midan_filastine | 2009-02-13 01:00 | お誘い・ご案内

2009年 02月 05日
【1/11集会】デモンストレーション(東京・新宿にて)
<その1>


<その2>
# by midan_filastine | 2009-02-05 14:26 | レポート

2009年 02月 05日
【1/11集会】臼杵陽さんの問題提起
<前編>


<後半>


# by midan_filastine | 2009-02-05 14:23 | レポート

2009年 02月 05日
【1/11集会】阿部浩巳さんの問題提起
<前編>


<後編>

# by midan_filastine | 2009-02-05 14:21 | レポート

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